歴史と自然巡りの旅 飛騨こくふ

歩み山

むかしむかし、乗鞍岳をささえておる山並みのひとつが、のこのこ歩き出したんや。歩き出した山は、乗鞍のふもとにある平湯の里を踏みつぶしてしまった。

そん時踏みつぶされた里は、けがをしてな、そこから熱い湯が噴出したんやと。そして今でも平湯の温泉として、ずっとわきでとるんやと 。山は、それからも、ゆっくりゆっくり歩き続けて、上宝村や丹生川村を踏みつぶして三日町まで来たんやと。そして、広瀬の途中まで来たとき、村の衆は国府の里まで踏みつぶされては大変と、いくつものお寺様やお宮様をおまつりして山の霊をしずめたり、山の先っちょに幾日も幾日もかかって塚をつくったんやと。この塚に魂を入れて「やらんぼの留め塚」と名付けたら、不思議なことに、歩み山の動きがぴたりと止まったというこっちゃ。

国府のむかし話より

  • 歩み山

    国府中央部に位置する比較的低い山で、かつてはスキー場があった国府のシンボル的な存在。広瀬町から三日町へ越える峠道や広瀬町町内会により国府小学校の裏から作料清水までの遊歩道が整備されています。